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毎日新聞2005年3月26日
現地取材記事:学校生徒間交流が生んだ、絵画でつなぐ笑顔
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----- 以下掲載記事全文
≪絵画がつなぐ笑顔 : 言葉がわからなくても≫
−津波で被災、スリランカの小学校と千葉・緑海小−
インド洋大津波の被災地、スリランカ東部の
アンパラ県中心部に近いサッダシッサ学校。
同校は、千葉県成東町立緑海小学校の児童と
絵などを送り合う交流を続けている。
26日で津波から3カ月。
交流を通して勇気付けられた被災地の子供たちは
「日本の友だちともっと仲良くなりたい」と笑顔いっぱいだ。
同校はアンパラ県で2番目の規模を誇り、
日本の小学校から航行に相当する児童・生徒役1630人が在籍する。
津波で大学受験を控えていた女子生徒、
ニリューサ・クマーリさん(当時18歳)が死亡。
沿岸部から通う子供や、
日曜だったため親類の家にいた子供系6人が被災した。
母を亡くした子供もいる。
両校の交流は、
NPO法人「CPI教育文化交流推進委員会」(東京都)の仲介で始まり、
昨年12月、
サッダシッサ学校から学校紹介の初めての手紙が緑海小に届いた。
その数日後、津波が起きた。
緑海小児童は絵や習字の作品を送って励ました。
そのころ、サッダシッサ学校の5年生、ティワンカ君(9)は
母(33)を失い悲しみに打ちひしがれ、登校できなかった。
久しぶりに登校した時、緑海小からの作品が届いた。
「日本の友だちも応援してくれている」ティワンカ君に笑顔が戻った。
「みんなで『頑張っているよ』とのお礼の気持ちを送ろう」
ティワンカ君たちが呼び掛けた。
送った作品は薬60点。
中には色鉛筆で津波が襲った町の様子を描いた絵もある。
4年生のインドラチャパさん(9)は鉛筆の削りかすで魚の絵を描いた。
「この方法を日本の子供たちに知ってほしかったの」
と照れくさそうに笑った。
緑海小も七夕など日本文化を紹介する絵や、
津波の絵など3点を表彰する症状を届けた。
サンダシッサ学校のニマル・ダサナイク校長(46)は
「日本の子供たちがスリランカの被災を気遣ったくれていることに、
私たちの子供たちは感激している」と喜ぶ。
CPI代表の小西菊文さん(56)も「言葉が分からなくても、
子供たちは互いをよく知ろうと工夫し、成長している」と話している。